2021-08-01から1ヶ月間の記事一覧

the death and life of dismeaning

rush over the lifetime * ラッシュフィルムを装填する婦人会の集いが終わる 月曜日の朝どき 乱反射する小島なおが韻律のなかで回転するのを床屋の主人が見守っている 薄汚れた窓だった スカーフの赤さがあたらしい9月、それを求めていっせいに選手たちが飛…

黄色い詩人たちへの手紙

路上 詩のグループが解散してしまった 女4人がいきなり抜けてしまったからで その理由はたぶんおれの存在にある おれはひとを不快にさせる その点、群を抜いてる だっておれはペスト だっておれは毒ガス 歩きながら、そう考えた 詩誌や歌誌に誘って欲しいと…

ふたつのヒート

夏の終わり * 陽物志向のつよい主人公について語る必要があったのは真夏 発見された死体には金塊が隠されていたという事実ともにやって来る真夏 ボートレースの舟券師がセンタープール内を見渡す午後 脂肪を蓄えた腹で、スポーツ新聞を抱えて、静かに歩く …

a nut head with rainlung [part 2]

a nut head with rainlung [part 2] * 花が降る 桔梗が好きだった子供時代をおもうとき、葬儀屋の娘が剪定鋏を失ってしまう だからといってみな殺しにするわけにはいかない 時計職人の眼のなかの針 はじめて動きだした時間がじぶんを獲得するなかで、わたし…

死についての戯れ

a gaslighting with summer * 愉しい対面授業も終わりです 夏の光り、あるいは突堤のひとびとが転落する海が大好きです 電子計算機が回転するデパートの屋上で、演説をつづける右翼のために水を 水を汲んで来ます やがて暗転する頭上で雲がわだかまる㋇、息…

それらしい紙片

花の過失 たどり着く花の過失よ恐怖とは過去の国からやって来るもの ひるがえる夜のマントよかくれんぼする子供らを連れて去るかな シャッター街つづく路次ゆく道わずかふるえてる 死の祈り黒衣のなかに育まれ、やがてだれかのかげふみ遊び 労働歌、ブルース…

都市と生活〈1〉

www.youtube.com * 男の顔が心臓と酷似する夜だった カーブミラーのなかで膨張しつづけるフロント係が一瞬消えてしまう 涙みたいなビート ないもないところに回転灯だけが寂しい からだの部品を少しづつ失いながら歩くひとびとがキーパンチャーを売却するの…