おれの徒然〈12〉「人生浮上作戦」篇


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 以前にPDFで電子書籍を入稿したのだけれど、「読めない」というクレームがついて出版停止にしていた。いろいろと験したものの、PDFをEPUBにはできなかった。ところが「一太郎 EPUB エラー」で検索すると、固定ではなく、リフロー設定であれば数秒でできるということがわかった。さっそくデータをつくって入稿。ビューアで確認もしたが、やや構成がずれてしまうものの読める代物になった。たぶん、あしたあさってにはリリースされる見通しだ。

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 家庭内のでの精神的虐待でおれはおかしくなっていた。それについて師匠は《親を訴えろ、でないと破門する》と脅かした。それからもう5年以上経っている。しかしきのう本人訴訟ということで両親にむけて訴状を書き、以前世話になった法律事務所へアドバイスの打診をした。印紙¥6,000、賠償金¥1でやろうとおもう。べつに勝ち負けはどうでもいい。法廷に両親を引きずり込めばそれでいい。おれは現在も発達障碍の二次障害である、アルコール依存症睡眠障碍、鬱傾向、希死念慮に襲われている。公式の場での謝罪を求めて行動を起こす。過去のことをいまさら蒸し返すのかと批判があるだろうが、どうでもいい。より良い人生のために過去を清算したい。

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 裁判もそうだが、メディアにとにかく露出したい。きのう、『弁護士ドットコム』にネット誹謗中傷をめぐる加害者側のインタビューを読んだ。記事の終わりにおなじく加害者側を取材したい、探しているとあった。さっそくフォームに書き込む。送信。おれはむかし『文学極道』でひとを誹謗していたし、Facebookでも過去のいじめや嫌がらせの犯人を中傷してまわったことがあったから、応募した。なんであれ、メディアにでたい。『東洋経済』の「貧困強制社会」にも取材応募。とにかくおれには浮上するための揚力が必要なのだ。これ以上、無名の作家志望でいたくはない。非難されるのはわかっているが、それでいい。あしらい方ならさんざん習って来たからだ。貌もなまえもでたらめなネット民の発言だなんて、おれには気にならない。そんなもので傷つくほどにおれはやわじゃない。

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 じぶんの宣伝のためになら、なんだって話す。なまえだって貌だって曝す。べつに殺されるわけじゃない。おれは作品を売りたい。メディアは閲覧数を伸ばしたい。まさにgive-and-takeじゃないか? おれはもう逃げるつもりもない。ずっと此処にいる。無名に勝る悪名を求めて、地上の世界との和解をいま唾棄したんだよ。

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