苺はそれ自体が詩だ
最終バスみたいに
きみが消えてしまう
苺の31音はぼくには聞えないから
ガンマイクとともに
農夫の武田さんと
一緒に録音
するのさ
甘く、すっぱい、つぶらな短歌をきみに届けたい
でも手遅れ
なぜなら苺をぜんぶ食べてしまったから
31音はぼくのおなかのなか
どうぞ耳を当ててくれ