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水運ぶ人夫のひとりすれちがう道路改修工事の真午
からす飛ぶみながちがった顔をして歩道橋にて立ちどまるなり
アカシアの花のなかにて眠るとき人身事故の報せを聴けり
夏蜜柑転がしながら暮れを待つ海岸線は終日無人
もしきみがぼくに呼吸をあわせれば実をつけるだろうゆれる木苺
手を濡らす澤の流れよ永遠を疑りながら愛をもわかつ
骨を断つクレーンの機動聴きながらあすあることをいまだ信ぜず
運ばるるラジオの声よいましがたきみの再誕検閲に遭う
葦を踏むたしからしさのないなかで高架道路がときを啄む
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